社会福祉法改正に伴う「重層化支援体制整備事業」について

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事業の概要

重層的支援体制整備事業では、市町村全体の支援機関・地域の関係者が断らず受け止め、つながり続ける支援体制を構築することをコンセプトに、「属性を問わない相談支援」、「参加支援」、「地域づくりに向けた支援」の3つの支援を一体的に実施することを必須としています。具体的には、市町村における既存の相談支援等の取り組みを活かしつつ、地域住民の複雑化・複合化した支援ニーズに対応する包括的な支援体制を構築するため、Ⅰ相談支援、Ⅱ参加支援、Ⅲ地域づくりに向けた支援を一体的に実施する事業を創設するものです。
市町村の手あげによる任意事業であり、手上げ方式で令和4年度は134の自治体が取り組む予定となっています。人口減少化等により自治体は創意工夫して地方創生事業を取り組んでいますが、この事業が地方創生の大きな柱になるような印象があり、自治体の行政サービスの質が問われると思います。

社会福祉法第106条の4第2項に規定している事業は、以下のとおりです。

包括的相談支援事業(社会福祉法第106条の4第2項第1号)属性や世代を問わず包括的に相談を受け止める支援機関のネットワークで対応する複雑化・複合化した課題については適切に多機関協働事業につなぐ
参加支援事業(社会福祉法第106条の4第2項第2号)社会とのつながりを作るための支援を行う利用者のニーズを踏まえた丁寧なマッチングやメニューをつくる本人への定着支援と受け入れ先の支援を行う
地域づくり事業(社会福祉法第106条の4第2項第3号)世代や属性を超えて交流できる場や居場所を整備する交流・参加・学びの機会を生み出すために個別の活動や人をコーディネートする地域のプラットフォームの形成や地域における活動の活性化を図る
アウトリーチ等を通じた
継続的支援事業(社会福祉法第106条の4第2項第4号)
支援が届いていない人に支援を届ける会議や関係機関とのネットワークの中から潜在的な相談者を見付ける本人との信頼関係の構築に向けた支援に力点を置く
多機関協働事業(社会福祉法第106条の4第2項第5号)市町村全体で包括的な相談支援体制を構築する重層的支援体制整備事業の中核を担う役割を果たす支援関係機関の役割分担を図る
詳しくは 厚生労働省の「地域共生社会ポータルサイト」
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